介護検定とは
介護検定は、家庭内で介護をする方、される方が、基本的な介護制度や病状に合った介護知識を身に付けるための試験です。
誰でも気軽に家庭介護の知識を学ぶ機会が得られるようにと、日本介護検定協会が2013年4月から実施しています。もちろん、介護に関する資格を所有している人が自身の知識と技術を確認するために受験することもできます。
介護検定について
介護検定は、3級、2級、準1級、1級、上級の5段階に分けられています。受験資格として、一つ下の級に合格していることが義務付けられていますので、最初は必ず3級から受験することになります。
3級は初歩的な内容が問われますが、上級では、介護職員初任者研修と同レベルの内容が問われます。試験対策には、日本介護検定協会が指定するテキストを用いると良いでしょう。
介護検定は、自宅にいながらインターネットで受験することができます。
ただし、1級と上級はインターネットで1次試験(知識編)が行われた後、会場受験となる2次試験(実技編)が行われます。
各級の出題内容
3級と2級では、介護保険を初めて利用する場合に知っておくべき基礎知識や、高齢者の特性、オムツ交換や車椅子の使用方法など、家庭で行う介護の初歩的内容について問われます。2級では、3級に比べて出題範囲が広がりますので、介護の知識や経験を積んでいる人の方が有利だと言えます。
準1級、1級では、高齢者が家庭で安全に暮らしていくための介護技術について出題されるので、食事、排泄、入浴、更衣、外出などの日常生活の各場面における介護方法、事故や病気時の対応方法について、事例を通して学んでおく必要があります。また、身体的な介護だけではなく、認知症などによる精神的問題についても問われます。
上級では、介護職員初任者研修の内容に沿って出題されますので、より専門的な知識が必要になります。
介護検定受験のメリット
もし家族が突然病に倒れ介護が必要になった場合、誰に何を相談したら良いかを知っているだけで、心の負担を軽くすることができます。食事介助や清拭などの手順をイメージすることができれば、少しだけ介護に自信を持てるかもしれません。
介護検定は「万が一」の備えとして、家庭介護の知識と技術を学んでおくためにとても有効だと言えます。
また介護検定では、介護をする側だけではなく、介護をされる側の立場を理解することにも重点を置いています。
介護では、介護者の負担ばかりが問題視されがちですが、介護される人も不安を抱えています。身体が不自由になり、助けがなければ何もできなくなってしまった人の心境は、想像以上に辛いものです。
これらを分かち合うことで、介護者と介護される人が良い関係性を築いていくことができるでしょう。
介護検定は、介護に関する資格の中で比較的容易だと言われていますので、興味のある方はチャレンジしてみると良いでしょう。