ヘルパーとは
介護保険法に基づく訪問介護員のことをヘルパーと呼びます。病院や介護施設に勤務する介護職員とは異なり、主に介護を必要とする人の自宅に訪問して介護を行います。高齢化社会に伴い、今後ますます需要が増えると見込まれています。
ヘルパーの仕事とは
ヘルパーの仕事には、食事や排泄、ベッドからの起き上がりや車椅子への移乗などの身体に直接触れて行う身体介護と、食事の支度や部屋の掃除、衣類の洗濯など家事を中心とした援助を行う生活援助があります。
家政婦のようなものをイメージする人もいるかもしれませんが、病気の後遺症や手足が不自由な人を対象とした仕事ですので、医療や介護に関する幅広い知識と経験が求められます。
また、ヘルパーはサービスを利用する人や家族との信頼関係が重要になります。言葉を発することができない方もいますので、わずかな表情の変化を読み取り、援助をしていかなければなりません。
ヘルパーの資格を取得するには
ヘルパーとして働くためには、都道府県が指定する養成機関が実施する約130時間の介護職員初任者研修(介護ヘルパー初任者研修)を修了する必要があります。受講方法には、通学制と通信・通学併用型がありますので、学びやすい方を選択することができます。
どちらも受講内容に変わりはありませんが、費用や受講期間が異なりますので、よく検討してから選ぶようにしましょう。
ハクビでは、介護職員初任者研修を1ヶ月程度の短期間で取得できるコースから、4ヶ月程度でじっくりと学ぶコースまで揃えています。自分のペースで学ぶことが可能ですので、ぜひチェックしてみてください。
ヘルパーとして一定期間の実務経験があると認められれば、サービス提供責任者や介護福祉士、ケアマネージャなどへのキャリアアップの道が開かれます。 地域のヘルパーを取りまとめるリーダーとして勤務したり、最終的には、自分で理想とする介護事業を起業することも夢ではありません。
その人らしさを引き出す介護
ヘルパーにとって最も大切なことは、その人の能力に見合った「生活の自立」を支援することです。
例えば、排泄が一人でできない人でも、車椅子から便座への移動だけは自分でできるという状況であれば、その部分については手助けせず、一人でできない部分のみ介助をするようにします。見守ることは決して容易いことではありませんが、手助けをすることでできていたことができなくなってしまう高齢者が多いのです。
料理や洗濯、掃除、買物などの日常生活のサポートを行う生活援助では、どれだけ本人の希望や価値観に近づくことができるかが大切です。
キレイに整理整頓された部屋よりも、少々物が散乱している方が落ちつくという人もいますので、その人のやり方を尊重しましょう。
ヘルパーは、サービスを利用する人とのコミュニケーションを大切にしながら、その人らしい生活が実現できるよう、援助を行っていく仕事だと言えます。