ケアマネージャーの仕事内容について
ケアマネージャー(介護支援専門員)は、介護保険法に基づき要支援、要介護の認定を受けた高齢者に対し、利用するサービスの種類や内容、頻度などを取りまとめたケアプラン(介護サービス利用計画書)を作成します。
また、高齢者が健康でいきいきと暮らし続けるために、様々な提案や助言を行うことができる仕事です。本人や家族の希望、身体状況や住まいの環境などを総合的に把握し、課題を解決に導く役割を担っています。
ケアマネージャーの仕事内容
在宅介護支援センターや居宅介護支援事業所、老人施設などに勤務するケアマネージャーは、ケアプランの作成のほか、要介護者の自宅訪問やサービスを担当する事業所との会議に参加するなど、多忙を極めると言われています。
一人で複数の業務を担当しますので、要領よく仕事をこなしていくことと、スケジュール管理能力は必須です。
また、介護サービスを利用する本人だけではなく、様々な悩みを抱える家族とも深く関わっていきますので、どんな場面でも「聞き上手」であることが大切です。相手の話にしっかりと耳を傾け、生活する上でどういった不便があるかを察していかなければなりません。
ケアプラン(介護サービス利用計画書)とは?
介護保険では、健康状態や日常生活の自立度から判定される要介護度や、住んでいる地域によって受けられるサービスの内容が異なります。
また、介護サービスの利用を始めるには、どの事業所からどんなサービスを受けるかについて詳細に記した計画書を作成する必要があります。この計画書がケアプラン(介護サービス利用計画書)と呼ばれているものです。
ケアマネージャーは、本人や家族の希望、心身の状態、主に生活をする環境などに十分配慮を行った上でケアプランを作成します。
介護度やニーズの変化に応じてケアプランを変更したり、サービスが滞りなく行われているかチェックすることもケアマネージャーの仕事です。
ケアマネージャー資格取得への道
ケアマネージャーになるためには、各都道府県が実施している介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、所定の講習を受講しなければなりません。
この試験を受験するには、福祉や保健、医療に関する指定された国家資格を取得したうえで、5年以上の実務経験が必要になります。また、国家資格を取得していなくても、それに相当する実務経験があると認められれば受験可能です。
試験では、介護保険制度の内容や要介護認定の仕組み、各種介護サービスの概要など幅広い知識が問われます。ここ数年間の合格率は15%〜25%を推移しており、やや難易度が高くなっています。
医療や介護の仕事をしながら試験に臨む方は、通信講座や土日にスクールに通うなどして、効率よく学習を進めていくことが合格への近道と言えるでしょう。
試験に合格後、合格者だけが受講できる「介護支援専門員実務研修」の全44時間の課程を修了し、各都道府県に登録申請して受理されれば、ケアマネージャーとしての資格を取得することができます。
ケアプランを作成するなど介護業界の中心的役割を担うケアマネージャーは、介護職に就いている多くの方が目標としている資格だと言えるでしょう。