福祉用具専門相談員とは
福祉用具専門相談員は、高齢者が福祉用具を使用する際、身体状況、住環境に合った福祉用具の選定や使い方をアドバイスする専門家です。 ここでは、福祉用具専門相談員についてご紹介します。
在宅ケアや自立生活支援の専門家として
福祉用具専門相談員の資格は、福祉用具関連の会社に就職を希望している人や、実際に介護の現場で働いている人、家族の介護で福祉用具を活用していきたいと考えている人におすすめの資格です。
高齢化社会となった今、福祉用具専門相談員の有資格者へのニーズはますます高まっています。
福祉用具貸与事業所では、2名以上の福祉用具専門相談員の配置が義務づけられています。
また、要介護者のケアプラン(介護サービス利用計画書)を作成する居宅介護支援事業所では、ケアマネージャーと共に要介護者の自宅を訪問し、利用目的に合った福祉用具を選定する役割を担います。
中には独立開業をして、福祉用具の開発や制作、販売を行う人がいるなど、様々な活躍が見らます。
福祉用具専門相談員の資格取得方法
福祉用具専門相談員の資格は、都道府県が指定した40時間程度の講習を受講し、所定の課程を修了することにより取得することができます。
ただし、介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士およびホームヘルパー2級以上の有資格者は、指定講習を受講しなくても、その資格自体が福祉用具専門相談員の要件として認められます。
指定講習では、福祉用具を扱うための基礎知識や、老年医学、老人福祉制度などの関連領域について幅広く学習します。
受講資格や筆記試験は特に設定されておらず、全国各地で講習が開催されていることから、比較的取得しやすい資格であると言えます。
ハクビでも、福祉用具専門相談員の講習を行っております。経験豊富な講師たちが丁寧に指導をしておりますので、ぜひご活用ください。
福祉用具専門相談員には、様々なキャリアアップの道があります。 2年以上福祉用具専門相談員の実務経験を有する人が、所定の40時間の研修を受講し、筆記試験に合格すると、福祉用具選定士の資格を取得できます。 その他にも、所定の条件を満たすことで、福祉用具プランナー、福祉住環境コーディネーターの資格取得や、福祉用具供給事業従事者現任研修を受講することが可能です。
福祉用具専門相談員の必要性
福祉用具には、日常生活の自立を助けるベッドや車椅子、歩行器の他、介護者の負担を軽減する入浴用リフトなど様々なものがあります。
例えば杖一つをとっても、その形状や長さ、重さなどたくさんの種類があり、身体に合わないものを使い続けると手足に負担をかけ、転倒の可能性も高まります。
福祉用具専門相談員は、専門的な知識を基にアドバイスし、最も適切なものを選定する必要があります。
介護が必要になっても、住み慣れた地域で出来る限り自立した生活を送りたいと思う人が増えており、福祉用具専門相談員は高齢者の暮らしにとって欠かせない存在だと言えるでしょう。